2011年10月20日木曜日

芋煮会への招待状

【サクラ島自由作文 − 24通目】

芋煮会への招待状」


空は澄み朝晩の風も涼しくなり、すっかり秋めいてきた今日この頃。僕は毎年この時期になると、ちょっとそわそわします。その原因は「芋煮会」。3年前まで住んでいた福島の地に戻り、友に会い、芋煮会に参加したくなるのです。

芋煮会というのは、東北地方を中心に行われる行事です。里芋と肉、季節の野菜等を煮込んだ鍋を薪で火をおこし河原で食べるというもので、「春の花見、秋の芋煮」と双璧をなす程、東北人にとっては無くては成らない年中行事の1つです。友達同士、職場で、町内会で、親戚一同で、合コンを兼ねてなどなど、様々な「輪」で芋煮会は行われます。
ですので、芋煮会シーズンの河原はそれらの「輪」で埋め尽くされ、人によっては芋煮会のはしごも珍しくありません。

10月になれば県内のスーパーやコンビニには「無料で鍋貸します」の紙が張り出され、「いや牛肉で醤油味だ」「豚肉で味噌のほうがうまいべ」と他地域出身者同士の“どっちの芋煮がうまいかバトル”も勃発するなど、街中が完全に芋煮会モードに突入します。
それにしても、何故これほどまでに東北の地で芋煮会は愛されているのでしょう?個人的な見解ですが、その理由は「東北の冬」にあるのではないかと思っています。東北の気候は、夏が短く、秋はもっと短く、そして冬は長く厳しいものです。その長く厳しい冬が来る前の最後の野外イベントとして、暖かい気候を惜しむよう、ここぞとばかりに仲間とひとつの鍋を囲む、そして共に冬を乗り越えるぞという「絆」を深める、これこそが芋煮会の真髄であり、愛され続けている理由なのではないかと思っています。

そんな「絆」を深めるイベントでもある芋煮会を、鹿児島でも行おうと思っています。これまでサクラ島大学に関ってくださった皆様、そしてまだ関ってはいないけれど気になっているという皆様と、「絆」を深め「輪」を作ることできたら、とても幸せです。

最後に。福島は今もなおたいへんな状況です。この芋煮会を機に、参加された皆様が、福島をはじめ東北の文化を身近に感じて頂けて、いつの日か東北へ遊びに行く小さなきっかけのそのかけらにでもして頂けるのなら、こんなに嬉しいことはありません。

芋といえばサツマイモの国で、どうぞ東北の芋を存分に味わってください。
ちなみに僕は、どちらの芋も大好きです。


サクラ島大学サポーター テツ



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